中小企業診断士試験の受験科目の一つである企業経営理論の中の組織論に位置する
マネジメント理論等を順番にご紹介していました。
登場人物をやっと一通りご紹介できましたので最後におさらいといたしまして問題です。
第15問(H19)
組織における個人のモチベーションに影響を与える内的要因として欲求理論があ
る。欲求理論に関する記述として最も適切なものはどれか。
ア アルダファーが提唱したERG理論は、欲求を存在欲求・関係性欲求・成長欲
求の3つの次元に分類し、低次の欲求が満たされないと高次の欲求はモチベー
ション要因とはならないと主張した。
イ ハーズバーグが主張した2要因論によれば、動機づけ要因と衛生要因には高い
相関関係があり、衛生要因を充足しなければモチベーションは起こらないという。
ウ マグレガーは、管理者が部下に対して持つ人間観の理念型として、X理論・Y
理論を提唱し、Y理論に従うと、部下を意思決定に参加させる方が仕事への意欲
が高まるとした。
エ マクレランドは、欲求を達成欲求・権力欲求・親和欲求に分類し、達成欲求の
高い従業員が優れた管理職になると主張した。
オ マズローが主張した欲求階層説によれば、自己実現など上位の欲求のほうが、
モチベーション要因として強く作用するという。
解答
ア アルダファーが提唱したERG理論では、3つの欲求が同時に存在したり
並行して存在する場合があるため×。
イ ハーズバーグが主張した2要因論は、モチベーションを起こすのは動機づけ要因
であるため×。
ウ マグレガーのY理論は、人間は生来、仕事嫌いでなく、自我や自己実現が満た
されれば献身的に目的達成のために尽くすというもの。自我や自己実現を満たす
ためには目標の設定時に部下の意見を聞いたり、目標の遂行中は部下に裁量権を
与えることで満たされるため○。
エ マクレランドの達成動機説では、達成欲求の高い人は成功の可能性が五分五分の
ケースでは最高の成果を上げるものの、成功の可能性が高いケースは能力より運に
左右されとして好まず、低いケースではやりがいを感じない。
達成欲求が強い従業員は必ずしも優秀な管理職になるとは限らないため×。
オ マズローの欲求階層説は、人は低次の欲求が満たされると順に高次の欲求を求めて
動機づけられるとしていますので、いきなり高次の欲求を追及するという問題文は
不適切のため×。
∴ウが正解
沢山の有名な方々が登場してきました。
ひとりひとり確認していけば大したことはないのですが、問題でミックスされると
誰が何を主張していたのかとても迷います。
ここは覚えていればさえ得点できる部分ですので、何とか自分のものにしたい。
Thank you.
see you again.
